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コラム:伝承料理研究家:奥村彪生氏が、粉もんの変遷と未来を語る

2013年10月15日
9月11日から13日までの3日間、インテックス大阪で開催された「FABEX関西」。開催記念として企画されたのが「粉もんアイデアメニューコンテスト」だ。関西のソウルフード「粉もん」に新風を吹き込む斬新なアイデアの登場を期待した。
 
コンテストの審査員は中井政嗣審査委員長(千房社長)ら業界関係者と伝承料理研究家(ライフフーズ顧問)の奥村彪生氏。ファベックス主催者セミナーで、奥村氏は「粉もん料理の今昔、そして未来」をテーマに長年の研究の成果をわかりやすく解説してくれた。
 
奥村氏は粉もんの定義として小麦の粉を使ったパンやめん類、スイーツを除いた「おやつ的食べもん」とし、大阪の場合はたこ焼きやお好み焼きが該当すると説明。お好み焼きの祖先がアラビア生まれの「巻餅(けんぴん)」であり、鎌倉から室町時代に禅宗の文化と共に日本に伝わったことが分かっているとした。
 
さらに安土桃山時代に「麩の焼」が誕生し江戸後期に「文字焼」に派生。明治にすき焼きや牛鍋の残り物を載せた「牛天焼」が生まれ、神戸で「肉天焼」に名を変えたという。
 
現在の多様なお好み焼きメニューになるきっかけが大正時代に大阪で生まれた麩の焼に千切りキャベツに小麦粉や紅ショウガ、天かす、青ネギ、ウスターソースの底に沈殿したドロと呼ばれる液体を使った一銭洋食だという。
 
コンテストで受賞したトマトジュースを使ったたこ焼きは、チーズと生ハム、バジルを使用すればイタリアンたこ焼きになるなど、未来の粉もんの可能性を述べた。
 
奥村氏の解説によれば、長い時間の中で、「粉もん」は変容を遂げてきたことになる。従来の素材に制約を受けず、自由な発想で食材を使うことができれば、数年先にはあっと驚くたこ焼きが登場するかもしれない。
 
「くくる賞」に輝いたのが福谷愛さんの「リコピンたっぷり!トマトまる!」。リコピンといえばトマトに多い機能性成分。そういえば、最近気になっているブドウのタネやざくろのタネ。ポリフェノールとかレスベラトロールとか” 長寿遺伝子”というキーワードに登場するあれだ。記者の感というか、次の注目素材のカテゴリーに、果実のタネ(野菜のタネも入れていいかもしれないが)がありそうな気がしてきた。
 
(文責 日本食糧新聞社 山田由紀子)
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